アストロサイト社、各国政府機関や研究所が発表しているローデータ(生データ)をベースに、2021年2月1日~6月30日までの150日分を予測
この記事は、2021年2月1日に書いた記事のアップデート版です。
アップデートした部分は、厚生労働省から発表された国内の発生状況の数字(正式発表数値)を掲載いたしました。(※更新日:2021年4月7日)
2021年に入り、新型コロナウイルスの新たな変異株が日本でも発現し始めた。先日発表されたコロンビア大学の論文(プレプリント:2021年1月26日)によると、新しい変異体は従来の変異株より感染力が強く、重症化するスピードも速いという研究結果だ。
また、その翌日(1月27日)には、日本政府から「日本国内におけるワクチン接種開始時期は「早くても4月1日以降」という発表」があった。
一方、変異株が発生している国、ワクチン接種を加速している国々から、日本でも参考になるデータが公開され始めている。
そこで今回、変異を早期に発見し、感染力や重症化を抑え込むために、各国政府機関や研究所が発表しているローデータ(生データ)をベースに、2月1日~6月30日までの150日分を予測した。
計算する上での条件は、次の通り。
条件1: ワクチン接種開始が4月1日と仮定
条件2:変異株のそれぞれの感染率・死亡率による予測数は、次のように示しています。
- ・従来株型での感染率および死亡率を「弱」
- ・変異株B.1.351(南アフリカ型)の感染率および死亡率を「中」
- ・変異株B.1.1.7(イギリス型)の感染率および死亡率を「強」
1日あたりの感染者数(無症状者数含む)予測
※アップデート
厚生労働省発表の「陽性者数」を青色で追加しました。(2021年4月7日更新)
■無症状者含む感染者数予測値
・【予測】2月:69,963 ~ 162,045
【正式発表】PCR陽性者数:41,881
・【予測】3月:71,081 ~ 282,701
【正式発表】PCR陽性者数:41,453
・【予測】4月:75,661 ~ 366,743
・【予測】5月:61,777 ~ 189,574
・【予測】6月:42,634 ~ 104,476
1日あたりの死亡者数予測
※アップデート
厚生労働省発表の「陽性者数」を青色で追加しました。(2021年4月7日更新)
■死亡者数 予測値
・【予測】2月:2,160
【正式発表】死亡者数:2,144
・【予測】3月:1,225
【正式発表】死亡者数:1,279
・【予測】4月:702 ~ 3,992
・【予測】5月:780 ~ 3,893
・【予測】6月:549 ~ 1,865
必要となる病床数(予測値)
上記の予測値(感染者数・死亡者数)を防ぐためには、受け入れる病床数が必要と考える。
そのために、必要となる病床数を次ぎの条件下で予測した。
- ・従来株型での感染率および死亡率を「弱」
- ・変異株B.1.351(南アフリカ型)の感染率および死亡率を「中」
- ・変異株B.1.1.7(イギリス型)の感染率および死亡率を「強」
まとめ
2021年4月7日現在、大阪エリアでの新たな変異株(B.1.1.7あるいはN501Y)による感染者が増加傾向にある。
今回の予測データでも3月31日から予測値を超える陽性者数となっているため、新たな変異株の割合が増えているものと考えられます。
変化を早期に予測し特定すればするほど、必要に応じて起こり得る変化に対処することができます。
これからも、最新データをベースに分析し予測データを発表する予定ですので、ご興味があれば引き続き当ブログへお立ち寄りください。
参照データ
「療養状況等及び入院患者受入病床等に関する調査についてー厚生労働省」
「Increased Resistance of SARS-CoV-2 Variants B.1.351 and B.1.1.7 to Antibody Neutralization」