【保存版】新型コロナ感染症(オミクロン):つらいノドの痛みをなんとかしたい!

対処法
喉の痛み
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著)ヘルスケア・アドバイザー前田義徳(マエダ ヨシノリ)

2022年1月、新型コロナウイルス・オミクロン株の症状は、風邪と同じくらいの「軽い症状」と言われています。しかし、実際に発症した方々からは、風邪の症状以上にツライ「ノドの痛み」が報告されています。それらは主に、

  • ノドが焼けるように痛い
  • 呼吸をするだけでノドが乾燥して咳込んでしまう
  • ツバを飲み込むのも苦痛 などです。

この記事では、そんなにつらくなる「ノドの痛み」の原因や症状そして、痛みが少しでも和らぐような対処法について解説しています。

【重要】
オミクロン株が流行している現在、風邪のような症状がでて「すぐに病院に行ったほうが良いのか」「救急車を呼んだほうがいいのか」など、悩んだり、ためらっている時には、#7119 とダイヤル(プッシュ)してください。医師・看護師等の専門家に電話で相談することができます(お住まいのエリアで実施しているかどうかは、厚生労働省のコチラのページでご確認ください)。

つながらない場合は、最寄りのかかりつけ医、あるいは各都道府県に設置されている「受診・相談センター」にご相談ください。(たとえば、東京都の場合「東京都発熱相談センター」にご相談してください。)

ノドの痛みの原因は?

オミクロン株が主流の現在においては、ノドの痛みとなる主な原因は次の3つです。

  • 風邪
  • 新型コロナウイルス(オミクロン株)
  • 溶連菌(ヨウレンキン)
  • 乾燥によるノドの痛み

新型コロナウイルス感染症との比較

風邪、新型コロナウイルス、そして溶連菌の主な違いをみてみましょう。

【風邪】

次に挙げる風邪の3大症状が「同程度」で発症します。

  • 鼻水
  • ノドの痛み

症状の持続期間は、一般的に2~3日程度です。

【新型コロナウイルス(オミクロン株)】

オミクロン株による主な症状は次の3つです。風邪とは違い、これらの症状が必ずしも同じ程度で発症していないことです。

  • 発熱(37.5度~41.0度)(頻度:83.5%)
  • 咳(頻度:60.8%)
  • ノドの痛み(頻度:46.4%)

症状の持続時間は、一般的に次の通りです。

  • 発熱:2日
  • 咳:4日
  • ノドの痛み:3日
【ご注意ください!】
「コロナにかかってるから、発熱もあって、ノドの痛みもあるんだよなぁ~」とも思いがちですが、実は「喉頭蓋炎」「扁桃周囲膿瘍」など内科診察で見えにくく、早急な治療が必要な場合もあります。
少なくとも、次の症状が強い場合、早急に医療機関に受診したほうが最善です。

・ノドの痛みが非常に強く、3日以上も続く場合(特にツバを飲み込むのも非常にツライ場合)
・38℃以上の発熱が出て、2日以上続く場合
・声が出なくなったり、息苦しさも感じるようになった場合

喉頭蓋炎や喉頭がん、あるいは極細の魚骨が刺さっているなどのケースもあります。
その場合、ファイバー検査や処置が必要な場合がありますので、内科と耳鼻科と連携している病院がおススメです。
参照:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会による注意喚起

【溶連菌(ヨウレンキン)】

溶連菌による主な症状は次の通りです。風邪やコロナ感染症と違い、咳や鼻水の症状がほとんどないことです。

  • 発熱(38.0度~41.0度)
  • ノドや扁桃腺の腫れ(口の中に白い部分がみられる)
  • 全身倦怠感(強いだるさ)

症状の持続期間は、2日~5日の潜伏期間を経て、突然の発熱とだるさとノドの痛みが発症し、5日~10日を要します。
(※溶連菌は主に学童期の小児(3歳)~14歳までに多くをみますが、15歳以上でも発症しますので注意が必要です。)

【豆知識】コロナと溶連菌の違いは?

いくつかのポイントがありますが、分かりやすいのは”扁桃腺が腫れているか腫れていないか?”です。
コロナはウイルスが原因ですが、溶連菌は細菌が原因の「細菌感染症」で、15歳以上の方であれば扁桃腺が腫れます。その扁桃腺が腫れることによって、喉の痛み、発熱、首の痛み、倦怠感が引き起ります。(喉の奥に「口内炎」みたいた白い斑点が現れます)

溶連菌も合併症を引き起こす可能性があり、溶連菌も感染症なので病院での検査が必要となります。特に、次の症状のいずれかに気づいた場合は、上記の医療関係機関ご相談ください。

・喉の痛みが2日以上続く
・嚥下障害(食べ物や唾など、飲み込むのもつらい)
・過度のよだれ

【乾燥によるノドの痛み】

冬場のこの時期あるいはエアコンが効いている場所など、その室内が乾燥しています。そのような乾いた室内で口を開けて寝てしまい、起きた時にノドが痛い場合があります。乾燥によるノドの痛みは、うがいするだけでも当日や2日くらいで痛みがなくなります。

ノドの痛みをなんとかしたい!

「ノドの痛み」に対しては、病院で診てもらうとロキソプロフェンなどの「鎮痛解熱剤」が処方されます。ご存知のように、ノドの痛みに関しては、薬を飲んだからといって、スグに痛みがなくなることはありません。

また、のど飴や抗菌マウスウォッシュや抗菌トローチなどは、人工着色料や人工甘味料などの成分が含まれていることが多く、特に「抗菌・殺菌・消毒」の記載があるトローチ系には、次のような成分が入っています。

【殺菌剤】
臭化ドミフェン、塩化デカリウム、クロルヘキシジン
【抗生物質】
テトラサイクリン、フラジオマイシン、グラミシジン、バシトラシン
【局所麻酔剤】
アミノ安息香酸エチル

病院で処方された薬に加えて、これらの成分を体内に入れると(重複投与)身体への異常を起こすリスクが高まります。(医師による処方箋の中に、予めトローチ等が入っている場合は、定められた用法、用量を守って服用してください)

そこで、この記事では、処方薬を服用の方でも安心してケアできる「ノドの痛みをなんとかしたい!」にフォーカスして、やわらぐ対処法をご紹介します。

先ず、1~3のいずれかの対処方法で「ノド」の粘膜をキレイにし、4以降でノドが潤う状態にコーティングすることで、ノドの痛みが和らぎますのでお試しください。
(※追記:本記事は2022年1月9日に執筆したものですが、多くの読者から「たとえばで良いので、参考になる商品があれば紹介して欲しい」とのリクエストをいただきましたので、参考商品を追加掲載いたしました。2022年1月23日)

【注意】
オミクロン株によって発症する主なパターンは、0日目に微熱、1日目に発熱(38℃以上)、2日目に解熱し、3日目から「ノドの痛み」、4~5日目の間で「咳」などが現れ、10日目以内には症状がなくなります。
しかし、10日目前後まで「ノドの違和感(イガイガなど)」が続き、咳が出始めるパターンもあります。このパターンの発症は、イギリス保健局の調査では53%を占めていますので注意が必要です。

この理由は、3日目の「ノドの痛み」の状態は、分かりやすくいうと、ウイルスがノドの皮膚をガリガリっと引っかいた状態にしています(scratchy throatと言います)。
カラダの表面のキズであれば、キレイに洗浄して、バンソウコウなどで守ってあげれるのですが、ノドの表面には貼ることができません。
ノドの奥がひっかきキズで荒らされた状態になっていますので、乾燥した室内や他の細菌によってノドの痛みや違和感が続きます。(特に、寝ている時に口がひらく方は、乾燥でノドを痛める可能性が高くなります。)
傷口が治るまで、次の対処法でノドをしっかりとキレイにし、コーディング(うるおっている状態に)しましょう。
【咳が続く場合】
オミクロン株による初期症状として「咳」も一般的ですが、データ的には咳も発症してから10日目以内には治まります。
しかし、最新のオックスフォード・アカデミックの研究等ではコロナの後遺症として診断されるケースですが、発症者の9.2%が2~4カ月間、咳が続くことも報告されています。
この原因は、呼吸器系の基礎疾患をお持ちの方か、コロナによる神経障害の影響を受けた可能性が示唆されています。
神経障害によって自律神経が影響を受けると、交感神経が興奮し、唾液分泌量が低下し、口の中の渇き、咳嗽(がいそう:咳込むこと)を起こしやすくなります。
自律神経の働きがダメージを受けている場合、夜間や早朝の咳が多くなります。
咳止めと睡眠の質を高める方法として、鎮痛剤よりもハチミツが効果が高いことが検証されておりますので、喉の痛みそして咳込みを続かせないためにも早めのケアが必要です。

1. 塩水でのうがい

お薬を飲んでいる方、小さなお子様からご高齢の方まで幅広く使えて、身の回りでスグにできるのは、この塩水での「うがい」です。
塩と水の比率は人によって異なりますが、温かい水(ぬるめの湯)を入れたグラスに、塩(小さじの半分)を入れてうがいするだけでも十分です。
塩水は、炎症を起こしたノドから粘膜を取り除き、腫れを軽減することができます。そして、最大の効果を得るには、数時間おきに口とノドを塩水ですすぐことです。

うがいで使う「塩」は「塩からい」のは当たり前ですが、塩辛いと「ノドへの刺激」が強すぎて咳込む場合があります。
そのため、ご使用になる「塩」は精製塩ではなく、無添加で海のミネラルが含まれる天然塩(自然塩)がおススメです。特に、次に紹介する塩は、塩辛さの後に甘みがあるため、うがい後もほどよい唾液がでて、乾燥したノドの粘膜を潤し続けます。
(ちょっと、粒が粗いので、ぬるめのお湯でじっくり溶かしてから使うのがおススメです)

2. 重曹マウスウォッシュ

ノドの痛みに加えて、痰が絡んで不愉快な場合は、先ほどの塩水に「重曹(ベーキングソーダ)」を加えて作るマウスウォッシュで「うがい」も効果的です。花粉症の方にもおススメです。
ぬるま湯のグラスに重曹(小さじ4分の1)、塩(小さじ8分の1)で作ることができます。1日に数回、うがいを繰り返してください。

ここで使う重曹も、食用としても安全な純度99%以上の高品質で、溶かしやすいサラサラの粉末がベストです。

ケーキ作りなどのお料理にも、お掃除にもマルチで使える高品質の重曹がおススメです。

3. レモン果汁でうがい

塩が苦手な方や自然派志向の方は、ぬるま湯のグラスにレモンを絞った「レモン水」でも、ノドを和らげることができます。

4. ノドのコーティング

上記でご紹介したいずれかの「うがい」でノドの粘膜をきれいにしたら、次はノドを潤うためのコーティングをしましょう。

はちみつ

一般的に喉の痛みを和らげることで知られている蜂蜜は、その粘り気で喉を優しくコーティングし、痛みを和らげます。ハチミツには抗菌作用があり、免疫システムを強化する効果があります。
ハチミツに同量のレモン汁やリンゴ酢を加えると、さらに健康効果が高まります。
喉の痛みを和らげるには、2時間おきに大さじ1杯の蜂蜜を摂取するとよいでしょう。

一般的なハチミツは加工されていますが、無添加、無加工、無濾過、非加熱の純粋なハチミツは、酵素・ビタミン・ミネラルが豊富のため、体内の抗酸化物質を増やし、喉の痛みの原因となる感染症との戦いを助けます。

オックスフォード大学医学部の研究論文でも「ハチミツは、のどに影響を与える上気道感染症の症状を改善する」。また、こちらの研究論文では、「ハチミツは、咳止め薬であるデキストロメトロファンや、抗ヒスタミン剤ジフェンヒドラミンよりも、夜間の咳を和らげ、睡眠を改善する効果がある」ことが示されています。

こちら(YouTube)の先生なども紹介されていますが、医療従事者の中でも使用&おススメされている希少で有名なハチミツです。(マヌカハニーMGO1050)
スーパーなどで販売されている量産品とは異なり、商品1つずつ分析試験を行い、その分析試験書も同梱されており、他商品では入手できない高濃度の天然メチルグリオキサール(MGO)を得ることができます。

食道炎や胃痛がある方、解熱鎮痛剤や基礎疾患(がん治療)などでお薬を服用されている方にも、安心して服用できます。

また、高濃度により半永久的に変質しないため、賞味期限が存在しません。
長期的に使えることもあり、とても人気が高く欠品になっている場合もありますので、参考までにチェックしてみてください。

リーズナブルな価格帯でのマヌカハニーは、ニュージランド非認可の商品が多いですよね?

おススメは、正規ライセンス番号(UMFナンバー)やバッチ番号(生産に関する特定情報を確認できる追跡番号)があり、残留農薬検査済証・無添加・無農薬のハニーバレースーパーフードです。

キャラメル風味で、とてもなめらかなハチミツです。特にのどのイガイガ感や、のどが乾燥して咳込みが強い場合におススメです。

甘草茶(リコリスティー)

葛根湯などの漢方薬にも使われているハーブ「甘草(カンゾウ」茶(別名:リコリスティ)に含まれるグリチルリチンは、抗炎症、抗ウイルス、抗アレルギーの作用があり、ノドの痛みや不快感を和らげます。
ダイエット甘味料としても使われ、甘草という名前の通り、非常に甘みが強いのが特徴ですので、唾液がでて、ノドが継続的に潤った状態になってくれます。
胃腸の粘膜を保護したり、ニキビや肌荒れにも効果があり、コロナ禍のマスクニキビケアにもおススメです。

【注意】高血圧の方、妊娠中または授乳中の方は、甘草茶の摂取を避けてください。

フェヌグリークティー

フェヌグリークティーは、日本ではあまり馴染みがありませんが、欧米でノドの痛みを和らげることで有名なハーブティーです。フェヌグリークには、マグネシウム、鉄、ビタミンB-6などの免疫増強成分が含まれています。
このフェヌグリークティーも甘く、ナッツのような風味ですが、抗真菌性および抗炎症特性を有する自然な鎮痛効果として愛用されていますので、お試しください。

【注意】子宮への刺激や収縮の可能性があるため、妊娠を考えている方、妊娠中の方の摂取は避けてください。

アイスクリーム

ノドが焼けるような痛みがある場合や小さなお子様の場合、アイスクリームによってノドへの冷却効果で痛みが落ち着きます。その時のアイスクリームは牛乳ベースでなく、フルーツなどの果汁ベースのアイスクリームがおススメです。特に、水分を飲み込むことが難しい場合など、水分補給の代わりにもなります。
【注意】解熱鎮痛剤や風邪薬を飲んでいる場合、薬の効果を妨げる可能性があります。薬を飲んでいる場合は、アイスクリームの摂取は避けてください。

5. ノドの痛みを和らげるためのケア

上記で、ノドが潤っている状態になりますが、次に挙げるポイントを加えることでさらに和らげることができます。

水分補給

ノドの痛みがあるときは、継続的な水分補給が重要です。水の他に、リンゴジュースやブドウジュースなどはビタミンCも多く含まれ、消化もしやすく、ノドの痛みにも使用できますのでおススメです。

(オレンジジュースやレモネードの柑橘類で酸度の高い飲み物は、ノドの組織を刺激する可能性がありますので避けてください。)

リンパ節のマッサージ

リンパ節のマッサージは、ノドの痛みにつながる感染を取り除くのに役立ちます。首の側面にあるリンパ節を、下向きに非常にやさしく撫でることで、毒素を洗い流し、より速い回復が見込まれます。

環境の消毒

ノドの痛みや呼吸器系の症状を引き起こすウイルスや細菌による感染拡大が広がっている時には、ウイルスや細菌の曝露量を減らす必要があります。そのためにも、ドアノブ、携帯電話など手に触れる頻度が高いものには、抗菌クリーナーなどで表面を洗浄しておきましょう。

呼吸する空気の加湿

ノドが痛い時には、呼吸する空気に十分な加湿があると、痛みが和らぎます。加湿器などを使い、さらにペパーミントやユーカリなどのエッセンシャルオイルを加えると、呼吸を楽にすることができます。

小さなお子様やワクチン接種ができない方、そして高齢者の方に

コロナウイルスを寄せ付けないイオタカラギナン

欧米の研究所で確認された海藻抽出物「イオタカラギナン」を点鼻薬として使うことで、コロナウイルスが体内への侵入を防ぐことができます。研究論文などのエビデンスや作り方は、コチラを参考にしてください。

コロナの重症化を防ぐ「ケフィア」

イスラエルのベングリオン大学の研究で発見確認された、新型コロナウイルスによって重症化する要因「サイトカインストーム」を予防する分子が、ヨーグルトの一種である「ケフィア」で発見されました。
「ケフィア」は免疫力だけでなく、美容や腸活など健康に良い「乳酸菌」と「酵母」による共生発酵食品です。
小さなお子様から高齢の方まで、幅広くご使用いただけますので、重症化予防にもおススメです。

研究論文などのエビデンスや作り方は、コチラを参考にしてください。

対処法
この記事を書いた人

研究者/アドバイザー

スタンフォード大学医学部COVID-19&免疫・幹細胞学コース等を修了。新型コロナウイルス・美容・健康についてエビデンスを元に「知りたい情報をわかりやすく」情報発信するブログを開設。
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