ワクチン副反応と対処法

ワクチン副反応 対処法対処法
ワクチン副反応の対処法
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副反応って、どんな症状?その対処法は?

こんにちは。

ヘルスケア・アドバイザーの前田 義徳(マエダ ヨシノリ)です。

今回のテーマは、「ワクチン副反応とその対処法」です。

日本でも、まもなく新型コロナワクチン接種が始まる予定です。

そこで気になるのが、やはりワクチン副反応ではないでしょうか?

既にワクチン接種を加速させている欧米の報告では、痛みや発熱が1日や2日で治まるといっていますが、正直、できるだけ避けたい・和らげたい、というのが本音ではないでしょうか?

今回ご紹介する対処法で、ワクチン副反応による症状が軽減できますので、症状が重くならない予防策としても参考にしてください。

では、本題の前に、ワクチン接種に関して厚生労働省の発表を簡単にまとめると、次のようなスケジュールとなっています。

ワクチン接種に関する情報(2021年2月20日現在)

■接種期間

令和3年2月17日~令和4年2月末までの予定

■接種順

医療従事者、高齢者、基礎疾患を有する方、そして一般の方という順に進められる予定

■接種回数

ワクチンは、「ファイザー社のワクチン」と「武田/モデルナ社のワクチン」の2種類が用意され、それぞれ次の通りです。

◆ ファイザー社のワクチン
・2回の接種が必要
・1回目の接種から「3週間後」に2回目の接種を(※)

◆ 武田/モデルナ社のワクチン
・2回の接種が必要
・1回目の接種から「4週間後」に2回目の接種を(※)

(※)接種期間の上限が決められているわけではありませんが、WHO、アメリカ、ヨーロッパでは、1回目の接種から6週間後までに2回目を接種することを目安として示しています。

※)上記は、本ブログ執筆時(2021年2月20日)の情報ですので、最新の詳細は厚生労働省のホームページで必ずご確認ください。

★接種の際のワンポイント・アドバイス

◇ ワンポイント・アドバイス(その1)
2回目のワクチン接種は、1回目と同じメーカー製のワクチンを接種しましょう。
現時点では、異なるメーカー製剤の互換性があるかどうかのエビデンスもなく、まだ検証もされていません。

◇ ワンポイント・アドバイス(その2)
アレルギー体質のある方、アナフィラキシー既往のある方は、ワクチン接種後「最低30分は安静に待機」することをおススメします。
 また、接種する場所(病院や会場)には、アナフィラキシーの症状を緩和するための薬液「エピネフリン」(体重30Kg以上の方の場合:0.3mg投与)などが、日本でも用意されると思います。
 そして、症状例の一つとして「倒れる」場合もありますので、待機する場合、机がある椅子などに30分程度は待機することをおススメします。

【豆知識①】

「アナフィラキシー」は、今回の新型コロナワクチンだけでなく、その人が持つアレルギー症状を引き起こす原因物質「アレルゲン(抗原)」が体内に入ることによる過敏な反応が出ることを言います。
人によって異なりますが、報告されている新型コロナワクチン接種後に発症した症状は、次の通りです。
■皮膚の症状
・じんましん、かゆみ、皮膚の赤み
■粘膜の症状
・くちびる、舌、口の中、まぶたの腫れ
■呼吸器系の症状
・息切れ、せき、呼吸気音(ゼーゼー、ヒューヒューなど)
■その他
・腹痛、嘔吐、血圧の低下、倒れる、失禁するなど

アレルゲンによる心停止発現までの時間(中央値)は、次の通りです。
■薬物:5分後
■蜂毒:15分後
■食べ物:30分後
(英国統計局The Office for National Statistics:ONS調べ)

このような背景からも、アレルギー体質のある方、アナフィラキシー既往のある方は、必ず事前に医師に申告し、ワクチン接種後は「最低30分は安静に待機」することをおススメします。

本題:「ワクチン接種後の副反応とその対処法」

先ず副反応について、お話しします。

副反応は、ワクチンを接種し、体内でその抗体を作ろうと戦っている(免疫反応)が起こっている証拠ですから、発熱などの副反応は少なからずあります。

ワクチンの副反応は、インフルエンザ・ワクチン接種時の副反応と似ていますが、今回の新型コロナワクチンの副反応は、ワクチン接種を2回接種するため、接種時によって感じ方に差異があるのが特徴です。

新型コロナワクチン接種による副反応では、1回目は軽く、2回目はキツイことが多く、特に免疫力が高い方や若い方(55歳以下)ほど起こりやすいとの報告があります。

注射針を刺した接種部の痛みを「疼痛(とうつう)」と言いますが、疼痛は、1回目、2回目ともに高頻度で表れます。

「発熱」「頭痛」「倦怠感」は、2回目の接種の時に高頻度で表れます。

また、副反応の症状が重い日は、1回目・2回目の接種ともに、接種した次の日(二日目)が最も重く、翌日、初日、3日目の順で症状を強く感じます。

年齢別とその頻度を、各製薬メーカーの臨床試験における主な有害事象の頻度をまとめましたのでご確認ください。

副反応 メーカー比較
副反応・メーカー比較

【豆知識②】

局所反応としての「疼痛」は、針を刺した部位に起こる痛みです。 
ワクチンを接種する部位は、利き手の反対側の上腕三角筋中央部で、その部位に25Gという「細い針」で0.3mlのワクチンを注射(筋肉内注射)します。
針の刺入深度の目安は、次の通りです。
・18.5 ≦ BMI値 < 30 の方は、1.5cm
・30 ≦ BMI値 の方は、2.0cm

申し訳ありません! ここで、ちょっとお知らせです。
当ブログ読者のみなさまから、新型コロナやワクチンに関して「ひとつにまとまった情報が欲しい!」という数多くのご要望をいただいておりました。

そこでこの度、皆さまからのご質問にひとつひとつお応えするQ&Aのかたちで、わかりやすく解説した1冊の本をご用意することができました!

ワクチン接種後にブレイクスルー感染したら? 症状の見分け方や対処法など、みんなが今知りたい内容を発見できます。
ワクチン接種前の方も、接種後の方にもおススメです。
よろしければ、是非、ご覧になってください。

みんな、どうだったの? エビデンスで答える新型コロナ感染症とワクチン副反応: ワクチン接種前後の必読本

おすすめの対処法

1日や2日で治まるといっても、副反応はやはり不安ですよね。

ワクチンは人間の免疫系との相互作用なので、頭痛・発熱・倦怠感の他にも、動悸や胃の不快感、不眠が出るなど、個人差によって異なります。

そして、「免疫力が高い方」や「若い方」が、副反応が強く表れる報告があります。

そこで、おススメの対処法は、ワクチン接種後に「葛根湯(カッコントウ)」や「柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)」を飲むと副反応が軽減されます。

一方、おススメの西洋薬としては、妊娠時の方やお子様にもおススメの「アセトアミノフェン(カロナール)」(※)があります。しかし、国内では西洋薬を接種前の服用に推奨していないので、西洋薬とも併用可能な漢方薬がおススメです。

(※)アセトアミノフェン(カロナール)以外に、アスピリン、ロキソプロフェン、イブプロフェインなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を含む解熱鎮痛剤がありますが、現在(2021年2月20日時点)においては、アメリカ、EUおよび日本も含め検証中です。詳しくは、厚生労働省のホームページでご確認ください。

ワクチン副作用を和らげる「葛根湯」

「葛根湯」だけでも飲んでおいたほうが、発熱しづらいです。接種当日とその次の日まで、飲むことをおススメします。接種した側の肩がダルく、重くなる感じも和らぎます。

「葛根湯」を服用しても熱が下がらないな~という場合に、アセトアミノフェン(カロナール)を服用してください(同時服用となっても問題ありません)。


【第2類医薬品】[葛根湯エキス顆粒Sクラシエ 30包]医薬品 漢方 カッコントウ 頭痛 肩こり 鼻かぜ 鼻炎 頭痛 肩こり 筋肉

倦怠感や吐き気や胃の不快感など強い場合は「柴胡桂枝湯」

「柴胡桂枝湯」は、お腹を温めて免疫力を上げてくれる漢方です。「柴胡」という生薬が、カラダの炎症をしずめ、「桂枝(シナモン)」がカラダを温めます。

そのため、ワクチン接種後の倦怠感や吐き気や胃の不快感などの副作用を感じる場合に服用すると比較的快適に過ごせます。


【第2類医薬品】クラシエ薬品カンポウ専科 柴胡桂枝湯エキス顆粒A(サイコケイシトウ) 8包

倦怠感が続く場合には「補中益気湯」

2回目の接種で、倦怠感が強くでた場合には「補中益気湯(ホチュウエッキトウ)」がおススメです。

疲労倦怠など元気がなく、胃腸の働きが衰えている時に効果があります。


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接種部の上腕の痛みを軽減したい場合は「治打撲一方」

何しろ、接種した部位(上腕)の疼痛をどうにかしたい、という場合は「治打撲一方(ヂダボクイッポウ)」を接種後に服用しておきましょう。


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(※)上記、どういった漢方かイメージしやすいように、商品のバナーを貼りました。お求めの際には、薬剤師やかかりつけ医にご相談ください。

私も、ワクチン接種できるまでは、普段の免疫力アップとしての補助的なサプリメントと、「もしも発熱した場合に」として医師から処方してもらっておいたカロナール錠と葛根湯を準備しています。

ビタミン類等
副反応の対処用
左:亜鉛(リキッドタイプ)

奥中央:ビタミンD-3 5,000IU

右:ビタミンC(パウダータイプ)

前中央:カロナール200mg

中央下:葛根湯

ワクチン接種可能となるまで、どのくらいの日数がかかるか分かりませんが、はやくパンデミック前のコロナ無し・マスク無しの生活に戻りたいですね!

引き続き、新型コロナウイルス関連情報をご紹介していく予定ですので、ご興味のある方は是非このブログにお立ち寄りください。

ヘルスケア・アドバイザーの前田 義徳(マエダ ヨシノリ)でした。

参考文献

www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2034577

www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140‐6736(21)00448‐7/fulltext

www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2101765

papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3790399

www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.01.27.21250612v1

assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/963532/COVID‐19_vaccine_effectiveness_surveillance_report_February_2021_FINAL.pdf

https://www.pfizer.com/news/press‐release/press‐release‐detail/pfizer‐and‐biontech‐confirm‐highefficacy‐and‐no‐serious

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140‐6736(21)00947‐8/fulltext

www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2035389

 

対処法
この記事を書いた人

研究者/アドバイザー

スタンフォード大学医学部COVID-19&免疫・幹細胞学コース等を修了。新型コロナウイルス・美容・健康についてエビデンスを元に「知りたい情報をわかりやすく」情報発信するブログを開設。
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