デルタ株による症状は、今までの症状とは異なります。
コロナ初期症例や後遺症を学び、悪化する前に防ぎましょう!!!
こんにちは、
ヘルスケア・アドバイザーの前田 義徳(マエダ ヨシノリ)です。
今回は、8月18日に出版した「みんな、どうだったの? エビデンスで答える新型コロナ感染症とワクチン副反応: ワクチン接種前後の必読本」でご紹している「コロナの初期症状の見分け方」そして「後遺症」の章に関連する、実際にあった具体的な症例をご紹介します。
今回は、ケース①としてデルタ株で発症頻度が高い「ノドの痛み」の症例をご紹介します。
症例
・39歳、女性、基礎疾患なし
・ワクチン未接種(ワクチン1回目の予約日、3日前に発症)
・重症度:軽症(ホテル療養)
・初期症状:微熱とノドの渇き
・後遺症:ホテル療養終了後から現在(1カ月経過)も発症中
経過観察
▶初日
・夜に微熱を感じ、計ってみると37.2℃(平熱は36.5℃)
・同時に、鼻から空気を吸うと直接ノドに空気が当たり乾燥するような感じのノドの渇きを感じる
・喉が渇くため、水分補給のために1リットル近くの温水を飲む
・家に常備していたアセトアミノフェン(パラセタモール)を服用
▶2日目
・保健所に連絡。
・かかりつけ医で診察と検査
▶3日目
・COVID-19陽性と判明。
・14日間ホテル療養の提案を選ぶ
・再度、かかりつけ医にて抗ウイルス薬を投与される
▶3日目~7日目
・微熱が4日間続き、咳は出ないが喉と肺の痛みを感じる程度で、5日目には良好
・ノドの渇きを緩和するために、1日3回定期的に蒸気を取る(1ヶ月継続中)
▶15日目
・ホテル療養の最終日、気になる症状もなく、PCR陰性確認し、無事に帰宅。
▶16日目
【コロナ後遺症として確認されている「過度の喉の渇き、口渇、喉の痛み」の発症が見られる】
・昼夜を問わず喉が渇き始める
・口と喉を濡らしておくために、5分ごとに水を飲む
・口の中の唾液分泌はほとんど止まる
・喉の痛みは、液体でさえ飲み込むのが苦痛になることがある
・喉が渇きすぎて、喉が乾き続け、壁にひびが入ったように感じで、夜は眠れない状態
・夜、1時間おきに水を飲まないと、頭の中が霧がかかったようになり始め、衰弱、低血圧、不安につながった。
▶17日〜19日目
・過度の喉の渇きと嚥下困難により、問題は日々悪化し、極度の脱力感と倦怠感
・18日目に消化器病専門医とZoomで診察
・19日目に診察を受け、肝機能、尿路感染症、甲状腺、およびHb1Acの検査を実施
・尿中にわずかな感染確認と少し高いSGPTを除いて、すべてのテストは正常
・不安神経症と胃の問題のための薬を処方される(オメプラゾール)
▶20日~21日目
【コロナ後遺症として確認されている「舌の炎症、発赤、腫れと感染症」の発症が見られる】
・過度の水飲みと膨満感により、問題はさらに深刻
・口は炎症を起こし、舌の隆起とともに腫れる
・柑橘系の果物は、口や食道に灼熱感があり食べられない痛み
▶22日目
【コロナ後遺症として確認されている「脱水症、腹部膨満、過敏性腸症候群(IBS)」の発症が見られる】
・しゃっくりが発生し、5日間しゃっくりが続く
・リンパ球の血液検査を受けて感染をチェックしたところ、15000(正常範囲は11000未満)
・口渇のため、脱水症状がひどくなり、2、3分おきに水が必要
・口渇、胃のトラブル、しゃっくりなどで眠れなくなり、医師に薬の変更を依頼するも、医者は同じ薬を飲むことを主張
▶23日目
・重度の胃の問題と膨満感/過敏性腸症候群(IBS)のために緊急事態で入院
・過度の喉の渇きが欲求不満とうつ病につながっていることが判明
・感染症とIBSの即時治療を開始
▶24日目~退院
・退院後も複数の軽微な後遺症が継続
まとめ
今回の症例は、早めの行動(保健所への連絡、かかりつけ医への診察)により、コロナ感染の重症度としては先ずは「軽症」で良かったものと思います。
「軽症」という言葉が軽い症状のように思ってしまいがちですが、「軽症」でもかなりの苦痛があったことが分かります。
このケースのように、身体に少しでも違和感を感じたら、早め早めに保健所やかかりつけ医にご相談いただくことをおススメします。
そして、このケースからの学びとして、風邪やインフルエンザ等と違い、コロナ感染はこのようなさまざまな後遺症が発症し継続するところが大きな問題だとお気づきになったものと思います。
コロナ感染による症状や後遺症を先の書籍でも紹介していますが、後遺症は個人差があり、どのような症状が、なぜ発症するのかも不明であり、現在、多くの調査・研究が行われています。
今回のケースでは、次に挙げる頻度が高いコロナ後遺症が表れています。
・ 「過度の喉の乾き、口渇、喉の痛み」の発症
→ COVID感染時の症状(ノドの痛み・渇き)とは違った違和感
・ 「舌の炎症、発赤、腫れと感染症」の発症
・ 「脱水症、腹部膨満、過敏性腸症候群(IBS)」の発症
※)症状的には「反回神経麻痺」と呼ばれる症例に近いものと思われます。
「反回神経麻痺」 は、声がれ、声のかすれ、ノドの痛み、咳払いの多発、ノドの乾燥といった症状が現れ、両側声帯麻痺の場合には呼吸困難を起こすなどの神経疾患です。
もちろん、コロナ感染後の症状は人によって異なります。
コロナ感染後も問題ない方々もたくさんいますし、逆に、今回の症例よりもっと症状が悪い方々もいます。
具体的にどのような症状が、どんなかたちで表れ、どのように治療され、そしてどのような後遺症が発症するのか、一連の発症経過がまとまった情報がインターネットやSNSで検索してもほとんどありません。
本記事および発刊本の目的は、このような一連のコロナ感染症や後遺症を具体的にご紹介することで、発症の予防、発症しても予測できる症例を理解でき、不安やストレスなどの負担を少しでも軽減できればと思っています。
みんな、どうだったの? エビデンスで答える新型コロナ感染症とワクチン副反応: ワクチン接種前後の必読本
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